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グリーグ ピアノ協奏曲イ短調Op.16
リヒテル(ピアノ) マタチッチ指揮モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団
もう40年ほど前のことになるが、まだ僕が学生の頃、友人からチケットを頂いてクラシックコンサートに初めて行った。クラシックなどほとんど聴いたことがなかった時分だから、どこのホールで誰が演奏したかもよく覚えていないが、曲目の一つがこのグリーグのピアノ協奏曲だったのはよく覚えている。
それは、ピアニストが全くの新人でデビューコンサートだったにもかかわらず、曲の途中で間違えてしまい、演奏が完全にストップしてしまったからだ。僕は、よくわからなかったが、一緒に行っていた友人は、ピアニストの卵だったから、途中からの異変に気付き、完全にストップした経緯を解説してくれた。
今日、急にそのことを思い出し、この曲を聴いてみた。この曲も20年くらいは聴いていなかったのだと思うけれど、今聴いてみるとなかなかの名曲ですね。北欧の美しい自然が目に浮かんでくるような美しい曲で、適当な派手さと哀愁を兼ね備えている。
リヒテルの演奏は格調高く、繰り返し聴いていたくなるような気分になった。
しかし、あのデビュー演奏会で失敗した演奏家は、今どうしているのかな。失敗をバネにして大成していればいいのだが。
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